閉店)銀座 盡 |銀座にいながら日本各地を巡る旅/the 311th day

2018年7月追記)初めてお伺いしたのは1年前、定期的にお伺いしたいのですが、あっという間に予約が取れないお店になってしまいました。本日は4ヶ月ぶりのお伺いでしたが、今までで一番!と思える素晴らしい内容でした!

いつも通りの胃を温める・フュメ ド ポワソンから始まります。

シェフはいつも「美味しいものではありませんが・・・」の一言を添えますが、実は盡の魅力を知るには最高の一品と感じます。

・カスゴのフリット

立派なジュンサイ。ほとんどの料理に柑橘やトマト、様々な種類の酢、ワインビネガーなどが使用されています。こちらはやはり酸の使い方、それによる素材の味の引き出した方が凄い。

・ヒラスズキ

海苔の香りが素晴らしい。藻塩も合わせて、もうここは沼島(淡路島の南の小島)です。

・アマダイ

下にはホタテ、旨味は全て出てしまっているので食べなくてもよい(食べました)とのお話。美味。

そして定番のパン&バター、何度いただいても超絶品!

美味しすぎます。

・トウモロコシとシロエビ

発想がとても楽しい一皿。沢山乗ったシロエビがメインに見えますが、実は主役はトウモロコシ。クリームコロッケの新しい形です。そして精米機の大きな音がし始めれば今日の〆はご飯です。パスタの時もあるので、ご飯好きには嬉しい音!

・イワシのココット

イワシも美味しいですが、ソースが美味。

先ほどとはまた別の自家製パンに付けていただくと、また格別。

このパンは比喩ではなく、この空間、この時にしか食べられないもの。刹那的な美しさのある美味です。

・メジマグロの炙り

メジマグロ好きには堪らない一皿でした。タイラガイの旨味がプラスされ超絶。添えられているのは山椒なのですが、これがまた凄い味。どんだけ手間がかかっていることやら。続いて写真はありませんが、タチウオの海苔巻きも劇的。普段は脇役の海苔が衝撃的です。

・アワビのロワイヤル

続いて楽しみなご飯が出来上がり。

と思ったらこの後、さらに調理し水分を飛ばします。

毛ガニご飯。これで出来上がりと思ったらまだまだ。一口だけしか食べないようお達しが!凄い美味しいのに、一口で我慢。辛〜。

こちらにハマグリのスープをかけて出来上がりです!

・毛ガニとハマグリのリゾット

ハマグリの身は旨味が抜けているので食べません。もの凄い贅沢な超絶味のご飯です。もちろんお代わり大盛りでいただきました!

そして最後を飾る和菓子職人 白石氏担当の甘味の部も秀逸。

朝顔まつりに因んだ幻想的な和菓子は目にも美味しい素晴らしい仕事。

・巨峰のまんじゅう

風格さえ漂い始めているようです。そして紫の朝顔の花言葉は「冷静」、色々想像するとなんだか楽しいかも。

和菓子職人の方は日本酒にも精通しています。本日も初めから最後の甘味まで全て日本酒を合わせていただきました。 ・富久長 バブルシェルラバーズ 白麹純米、南部美人 純米大吟醸、荒責混和 純吟夏酒、日輪田 山廃純米大吟醸、木戸泉 特別純魔 雄町 生原酒 25BY、澤乃井 純米吟醸 東京蔵人、天明 初夏のセメ 夢の香+雄町+亀の尾他数種。飲み過ぎでしょうか。日本酒の酸味が合わない訳はありません。本日も冴えるチョイスに感謝です。

席に座り食べ始めるまでの緊張感、清浄な内装、料理とシェフの一言一言により広がる想像力、表象される素材の本質、戦慄、心の震え、そして後引く感動。伝統芸能で例えるなら能楽のよう。こちらが没頭するほどに素晴らしいものを見せてくれます。歌舞伎的な店は多いですが、能楽的な店は極希少、花は心、種は態、4人の才能が織りなす素晴らしい世界です。 また心に刺さる料理と静かな快感を味わいにお伺いいたします。ごちそうさまでした!

以下2017年6月記載

銀座の美味しい飲食店を巡るグルメブログ「銀座6丁目美食日記」、311日目です。また銀座に凄いお店ができました!本日は2017年4月に芦屋から銀座に移転オープンした「銀座 盡」さんにお伺いしました。

場所は銀座5丁目、銀座で一番好みのストリート、ソニー通り沿い。

1階に「エスコフィエ」さんが入っている西五ビルの6階です。予約時間の5分前にお伺いすると、お店の前で皆様お待ちになっています。時間丁度にならないとドアが開かれないようです。

時間ぴったりにドアが開き、大量のワインが並ぶセラーを抜け、カーテンをめくるとカウンター6席の店内。樹齢200年の檜のカウンターに銅を組み合わせた異色で素敵な空間。調理器具も銅でできているのもが多く、見てるだけでも楽しい。ここでいったい何が行われるのか期待が膨らみます! 料理は¥20,000のおまかせコースのみ、夜1回転の全員同時スタートです。まずはコチラから。

・フュメ ド ポワソン

九十九里のハマグリと魚介の出汁がたっぷり。優しいながらも分厚いお味。美味しいな〜。

・キスのフリット、ジュンサイ、板オクラ

米粉米油のフリットの白バルサミコ酢。 細かくは記載しませんが、全ての料理に丁寧で独創的な仕事が施されています。

・ホシガレイ

この料理で完全に引き込まれてしまいました。 一歩踏み外せば転落してしまいそうな崖っぷち、右脳に刺激的な超絶味。カレイの故郷、玄界灘が見えた気がいたします。この後も絶品魚介料理が続きます。

・タチウオ

・牡蠣、ナス、自家製タルタル

・白甘鯛、加賀太キュウリ

そして間に挟まれるパン&バターがまた超絶品!

今まで食べたプレーンなパンの中で一番美味しいかも。

・ウニのカッペリーニ

このレベルのウニは久々。最後は海苔でクルッと巻いていただきます。

・ホワイトアスパラ、キャビア

ラトビア産のキャビアが乗った絶品グラタン風。

・ノドクロ、芽キャベツのココット

オイルたっぷりなのですが、これがまた妙にさっぱりしており美味しい。

毎日毎日朝から8時間かけて作られる自家製パン。

オイルをたっぷり付けていただきました。

・コンソメスープ

メインの前の一休み。味の濃厚さが絶妙。

・赤牛 トウガラシ

山椒がアクセントとなっております。噛めば噛むほど・・・ジュワリ。

・鮎ご飯

ご飯はお一人様に嬉しい全員分まとめて作るスタイル。苦いが、美味しい。匂いも美味しい。


庄内でハチミツを掛けながら育ったという生きの良いお米も美味しくて、三杯もお代わりしてしまいました。

最後は和三盆で煮込んだ・大納言小豆、ほうじ茶で。

いっぱい食べました!

お一人で調理されているので、終了まで3時間以上。イタリアンの香りがありますが、もうシェフの佐藤慶さんの料理としか言いようがありません。 素材の味が強烈で掻き立てられる想像力。銀座にいながら玄界灘、和歌山串本、対馬、愛媛八幡浜、大間、庄内、阿蘇、熊野川と日本各地を旅しているような気分になりました。料理を介したVR、なかなか稀有な体験でした。

佐藤さんの感性やムード、言葉のチョイスも魅力的で、とても楽しい時間を過ごせました。海外出店も考えられたそうですが、銀座に来ていただいて感謝です!ごちそうさまでした!

お酒は以下をいただきました。
・(泡)コント ド ラモット
・翠玉(秋田県湯沢市 両関酒造)純米吟醸 無濾過生酒
・(白)イル フィオーレ ランゲ ビアンコ ブライダ
・(赤)ブルゴーニュ ルージュ 2013 ドメーヌ ジスレイヌ バルト

お土産に・カヌレをいただきました。パンがあれだけ美味しいんですから、こちらも当然。

何でこんな旨味が詰まったカヌレができるんでしょうか!?朝から幸せな気分に。ごちそうさまでした!

お立ち寄りの際は是非トリプル銀座にも遊びに寄ってくださいませ。

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