閉店)マキシム・ド・パリ|歴史感じるフランス料理店/the 147th day
銀座の美味しい飲食店を巡るグルメブログ“銀座6丁目美食日記”、147日目です。本日はフレンチです。1983年にパリで創業、そして1966年に日本で最初の本格的なフランス料理店として誕生した“マキシム・ド・パリ-MAXiM’S DE PARiS”さんにおうかがいしました。
場所は銀座5丁目、数寄屋橋交差点ソニービルの地下3階でございます。
格調の高いエントランスです。壁面にはパリのマキシムを愛用していた著名人からのメッセージ。レオナール・フジタさん、フランソワーズ・サガンさん、マリア・カラスさんなど錚々たる顔ぶれでございます。
右側にはラウンジがあり、昼はティータイムでアフタヌーンティーなどをいただいたりでき、夜はバーとして営業しています。アール・ヌーボ—様式の手すりが美しい階段を下りダイニングフロアに向かいます。
銀座らしい気品、そして歴史を感じさせるメインダイニング。数々の装飾も一見の価値有りです。特に天井、建築家の小林保治さんによる絵を焼き付けたガラス装飾は圧巻です。
重厚感はありますが、広々としているため圧迫感はございません。
ランチコースは¥4,536から色々ありますが、本日は¥8,640(サ別10%)のロワイヤルをオーダーいたしました。
アミューズ “ひとくちのよろこび”
カリフラワーのムースの上にコンソメのジュレ、さらにオマール海老とイクラ。見た目も美しく美味。けっこうな力を入れなければプチッとできないほどイクラの鮮度は抜群。ムースとジュレのバランスも最高です。
オードブル “若鶏のバロティーヌ 秋の装い”
中には秋の味覚、栗やエシャロットが入っております。ストレートに鶏的な旨さを感じられるお料理。上品な甘みのマデイラワインのソースを付けていただくと、これまた絶品です。
スープ “田舎風 野菜のスープ”
野菜とベーコンなど具沢山で、トマトベースの素朴なお味。フニフニになったバゲットが美味しいです。
魚料理 “真鯛のポワレ レモンの香りのする赤ワインソース 茄子のブレゼ”
こちらもシンプルなお味でございます。茄子はニンジンの下におります。
肉は羊、鴨、牛から選べましたが、鴨をセレクト。
肉料理 “フランス産鴨胸肉のポワレ フワンボワーズソース”
火の入れ加減が素晴らしく、とても奇麗な薄紅色です。ジューシーで野性を感じる濃く深い味わい。鴨ならではの歯ごたえも良いです。ソース無しでも十分美味しいのですが、甘酸っぱいフランボワーズソースを付けると少し優しくなるようです。
アヴァン・デセール “ぶどうのムース”
何気なく金箔が。さっぱりとした品の良いお味のお口直し。
デザート “ポワールのロティ ローストしたナッツとキャラメルソース カシスのシャーベットと共に”
洋梨のローストとシャーベットの間にはシュー生地。こんなにカシスの味がしっかりしたシャーベットは初めてでございました。濃厚。
濃厚なソースを使い、“フランス料理を食べた!”というような満足感の高いコースでございました。ごちそうさまでした。
モダンなフランス料理店が増える中、伝統的なものを一貫して提供する“マキシム・ド・パリ”さんは銀座になくてはならない象徴的なお店の1つと実感しました。刻まれた歴史、店内に漂う古きフランスの香りは模倣はできません。