閉店)キッコーマン ライブキッチン トーキョー|新たな価値観を創造し得る新感覚レストラン/the 411th day

銀座の美味しい飲食店を巡るグルメブログ「銀座6丁目美食日記」411日目、本日は有楽町に昨年11月オープンした新感覚レストラン「キッコーマン ライブキッチン トーキョー」にお伺いしました。

場所は晴海通り沿い、東京高速道路側のスタイリッシュなビル「有楽町ヒューリックスクエア」の地下1階。

お店に入ってすぐに物販コーナーとカフェがあり、奥がレストランとなっています。今のところメニューは月替わりで、ある1つの県の食材を使ったコースを2人のシェフが監修しています。

2019年2月の食材は福島県、同県ご出身の「分とく山」の野崎シェフと「ラ ブランシェ」の田代シェフ監修です。

月3日ほど監修シェフが料理のプレゼンをする日がありますので、どうせならと野崎シェフが担当される日を狙って・今月のディナーコース ¥12,000(サ別10%)を予約してお伺いいたしました。カウンターはなくテーブル席のみ、席間も狭目で60席ほどがコンパクトに設置。黒に明るい木色で統一された落ち着いた店内。

まずは「分とく山」の野崎シェフから食材の説明があり、料理スタート。

メディア出演や講演も多いそうで、多勢の前で話すのにも慣れており、サービス精神旺盛で料理の話や雑学はとても面白く為になります。

アミューズ・菊芋のカプチーノ仕立て フォアグラソテー添え

前菜 福島の風・紅芯大根のマリネ、エゴマ豆腐、蛤うに貝焼き、ヤリイカのクールジェット詰め

和とフレンチと福島とキッコーマンの融合、大根マリネの中はイベリコ豚とクルミ、プチプチ食感の楽しい豆腐、隠し味にラー油が聞いた貝焼きも美味しい。

造り・サワラ焼き目付けとヒラメ

野崎シェフに炭火で焼いて切っていただいたサワラをゲット!お椀に入って引き立つ香り、脂感は少なくさっぱりとした印象、昆布〆のヒラメはプリプリです。キッコーマン特性の醤油ソルト、2種の醤油がとても美味しい。

魚料理・アワビとメープルサーモンの和風グラタン

ゴマや豆乳で作った優しいグラタン。上には銀杏、中には大きなナメコ、ホタテなども入って具沢山。

肉料理・川俣シャモの黒米詰め ごぼうトリュフソース

フレンチ田代シェフの料理で子どものころに食べたキノコ飯のアレンジ。ゴボウも入って炊き込みご飯っぽいです。想像通りの美味しく優しさに溢れた一皿でした。

ご飯・清流豚ひれフライ 美味たれ掛け、ご飯、味噌汁

「天のつぶ」というツヤツヤで綺麗なお米、お代わりもあって嬉しいです。

お漬物が大変美味しいです。

福島の郷土料理でスルメが入ったいかにんじんと三五八漬け、ヨーグルト漬けの3種。これで何杯でもいける。

デザートは3種・大根と金柑のグラッセ、ルバーブのグラニテ、とちおとめとあんぽ柿の抹茶クリーム掛け

最近人気のあんぽ柿って福島の名産なんですね。

最後は美味しい・コーヒー、醤油サブレをいただきゆっくりさせていただきました。

 店名の「ライブ」とは間近に料理作成過程が見られるということではなく、音楽ライブのような観客の一体感を目指したもののように感じました。それであれば、このギュッと詰まったテーブル配置も納得。最後に皆で「アンコール」が出るようになれば最高ですね。 単純な味や雰囲気だけではなく、新たな価値観を創造し得るレストランという印象です。 また気になる食材やシェフが担当するコースがあればお伺いしたいと思います。ごちそうさまでした!

「キッコーマン ライブキッチン トーキョー」について詳しくはウェブサイトをご覧下さいませ。

お立ち寄りの際はトリプルにも遊びに寄ってくださいませ。

銀座 蓮|神楽坂から移転した和食の名店、繋がり紡ぐ料理の心/the 374th day

銀座の美味しい飲食店を巡るグルメブログ「銀座6丁目美食日記」374日目、本日は神楽坂から移転した和食店「銀座 蓮」にお伺いしました。神楽坂の名店「石かわ」「虎白」(共にミシュラン3つ星)に次ぐ石かわ系列、3店舗目が「蓮」(ミシュラン2つ星)です。

場所は銀座6丁目、コリドー街近くの雑居ビルの地下1階。外に看板は無し。

ここは大将の三科氏の最初の師匠である勝又氏のお店「梧洋」があった場所。詳細はわかりませんが、急遽引き継いだ大将の心持ちとは幾許でしょうか。以前のお店と内装はほぼ同じ、エントランスの水槽の金魚たちも元気いっぱいで一安心です。

移転にもかかわらず「蓮」という店名とインテアリアとの調和が素晴らしいのは、やはり師弟ゆえでしょうか。カウンター7席と個室2部屋、奇数席のカウンターはお一人様OKの印です。まずはこちらから。

・蒸しアワビ

まずは店名の蓮を使った一品。3時間かけて旨味を凝縮させたアワビ。シンプルに肝ソースが絶品です。下には芋茎が隠れていました。

・アユのかき揚げ

塩焼き以外の鮎も良いですね。噛んだ時のザクッという美味しい音が心地良く、苦味もしっかり。

・アマダイ、冬瓜、クチコ

昆布をベースに軽くカツオを効かせた透明感のあるお出汁、しっかり奥行きも感じられ美味! これほど軽やかで滋味な出汁は久しぶり。今日一番の料理でした。

・フッコ、イセエビ

フッコはスズキの若魚。お刺身も軽やかに仕上げてありますね。イセエビは甘みたっぷり。

・焼きハモ

目の前に置かれた火鉢で炭火焼き。焼くのが難しそうなハモですが、上手な仕上げ。薬味は珍しいカラシと玉ねぎ醤油。

・レンコン餅

先ほどの玉ねぎ醤油で食べると良い感じ。ほっこりする料理も良いですね。

・スッポン炭焼き

骨つき。鶏肉のような食感に旨味たっぷり。間違いのない美味しさです。

・ウニ、ジュンサイ、キャビア

・毛ガニ、賀茂ナス

トロト〜ロの甘〜いおナス、コクのある蟹とのバランス良好。こちらのお出汁も美味です。

そして楽しみなご飯はシンプルな白飯です。

・土鍋ご飯、ウナギ、赤出汁、お新香

粒の大きい魚沼産コシヒカリ、お一人様でも二合炊き。こちらでは基本的に白飯を出されるそうです。好物のウナギは焼いて炊かれたトロトロタイプで美味しい。

そして余裕があるようでしたらとお勧めされたのが大好物のカレーライス! もちろんご飯もカレーも大盛りで。

リンゴにバナナ、香味野菜と色んなお肉で仕上げた和食店らしい辛味の薄い、大変に柔和なカレーでした。美味し。 水気を残した炊き方も好みで、その後もご飯をモリモリ食べていたら、おともにフッコの南蛮漬け、ハモ卵を出していただき、美味しく完食です。

最後は・水ようかん、イチジク、ラム酒のジュレをいただきお腹もいっぱいです。

神楽坂から毎日自転車通勤という三科大将、大らかなお人柄、ホスピタリティ共に素晴らしく、リラックスした心持ちで料理をいただけるのが良いですね。今後銀座でどうのように発展洗練されていくのかが非常に楽しみです。

他の料理人の方々もお若いのですが、皆様120%のスマイルで大変素敵でした! 美しい人と人との繋がり。美味しい料理いただきました。合掌。 またお伺いいたします。ごちそうさまでした!

お立ち寄りの際はトリプルにも遊びに寄ってくださいませ。

東家|銀座に在り銀座に非ず、極上の癒し空間/the 359th day

銀座の美味しい飲食店を巡るグルメブログ「銀座6丁目美食日記」359日目、本日は和食です。昼夜共に一組限定という和食店「東家 あずまや」さんにお伺いいたしました。ミシュランガイド2018、一つ星のお店です。

場所は銀座3丁目、松屋通り沿いの雑居ビル7階。

地下1階は名前を聞くと二度と忘れられないパスタ屋さん「スケベニンゲン」です!

お店に入ると心地よいお香の香に包まれます。BMは仄かにクラシック、松田正平さんの伸び伸びとした書、猫?面などが飾られており、凛とした中にもたおやかさを感じる心地よい店内です。

テーブルは2卓ありますが、少人数だと使用されるのは1卓のみ。銀座ということもビルの7階ということも忘れさせてくれる独特の雰囲気にまたたく間に引き込まれてしまいました。

夜のコースは¥20,000、¥25,000(サ別10%, w/o tax)の2コース、2人での予約の場合は自動的に後者となります。最初に大将の挨拶があり料理がスタート、一組だけですのでリズム良く料理は提供されます。

・イイダコの桜煮、菜の花お浸し

桜の香の本当の桜煮、頭に詰まった卵(いい=飯)、その名の通りほっくりとご飯みたいで美味しいです。

・ワラビとそら豆の白和え

築地のお豆腐屋「安達屋」のものを使った白和え。豆乳、ごまペーストで非常にコク深い仕上がり。心に染み渡る季節の滋味は和食の醍醐味。こういうシンプルで再上質な料理は時に絶品。 脱緊張、力が抜けていくのがわかります。

・ホタルイカ、ワケギ、赤カブの酢味噌和え

・アイナメ、若竹、よもぎ麩の椀

気をてらわない優しいお出汁はデトックス効果有り。

・キンメダイの炙り

・黒ムツの味噌幽庵焼き、行者ニンニク、赤カブ酢漬け、サツマイモ

キンメダイ、黒ムツどちらも旨みたっぷり。香高い行者ニンニクが良いアクセントに。美味し〜。

・十勝牛サーロイン、タラの芽、フキノトウの天ぷら

あか牛のサーロインは脂が少なくさっぱりといただけます。この時期の山菜は牛肉にも負けない力強さが最高です。

・鯛子、がんもどきの炊き合わせ

・うすい豆、小柱の炊き込み飯

グリンピースよりほくほくのうすい豆、柱と共に食感甘味良く2人で完食です。

・イチゴのあんみつ

とちおとめ系という小さいイチゴが甘くてすごく美味しい。黒蜜にはイチゴジャムが入っており、どこを食べても幸せイチゴ味。

最後は絵になる大将、自らお抹茶を点てていただけます。

茶筅の音色が心底心地よく。癒し完了です。

食後は大将ご夫婦と色々お話をさせていただき、気づけば4時間ほど経っておりました。。。 料理だけを見ると割高に思えるかもしれませんが、空間やホスピタリティ全てを含めて東家。環境で味の感覚は変わりますので、滋味深い料理をこの素晴らしい空間でいただけることを考えると大満足、銀座最高レベルのお食事系癒し空間でした。またお伺いいたします。ごちそうさまでした!

「東家」さんについて詳しくはウェブサイトをご覧下さいませ。

お立ち寄りの際はトリプルにも遊びに寄ってくださいませ。

趙楊|蝶来たる時花開く、最高峰の最高潮/the 351th day

銀座の美味しい飲食店を巡るグルメブログ「銀座6丁目美食日記」351日目です。本日は日本で最も著名な中華四川料理店の1つ「趙楊」さんにお伺いいたしました。

場所はギリギリ銀座、ではなく新橋、東京高速道路沿い、グランベル銀座ビルⅡの7階です。

「さかなのまんま」の看板が目印。エレベーターを降りるとすぐに店内。

高級店ですが、お店の雰囲気、ゆるめです。

初訪問ですが馴染みのお宅のリビングにお伺いしたような寛ぎ感です。

本日は一番リーズナブルな・熊猫コース ¥22,000をお願いしました。まずはこちらから。

・前菜盛り合わせ

クラゲの春巻、ブロッコリーのトリュフ和え、芝海老、キンメダイ、蒸し鶏、鴨肉スモーク、牛スネ肉とハチノス まずはご挨拶のオーソドックスな前菜。どれも美味しいのですが、凄いね!という感じではなかったので、ちょっと心配になりましたが、全くの杞憂でございました。

・キヌガサダケと白身魚すり身の清湯スープ

一番下に脂抜きしたフォアグラ。見た目と食感は卵豆腐みたいですが、ファアグラの旨味が凄い。肉や野菜の出汁がたっぷり入ったコク深い極上スープと合わせて絶品!

絶品料理が続きます。

・フカヒレの姿煮

フカヒレは味がよくわからないものですが、フカヒレの美味しさが分かる逸品。美肌効果も期待です。

・牛肉と干しナマコの山椒オイル煮

少ししか入っていませんでしたが、厚くてプルプル干しナマコの旨味、牛肉の滑らかな舌触りも素晴らしい。

・クルマエビのチリソース

見た目だけで言えば、普通(全体的に茶色基調!)なのですが、味や香りに加え、素材の旨味と食感が凄い。ソースも絶品なため饅頭にたっぷり付けるだけでご馳走です。間違いなくエビチリは最高峰!

・上海蟹の肉団子、スルメイカ

ソースには内子も入っており蟹の旨味がこれまた素晴らしい。スルメイカの柔らかさにもびっくりです。

・汁なし担々麺

・幻の麻婆豆腐

四川料理に外せない麻婆豆腐はこちらのスペシャリテ。時間差で力強い辛味に煽られるのは豆腐自体の旨味がしっかりしているからだとか。最後のこちらも最高峰で最高趙!

最後は爽やか滋味深い・愛玉ゼリーをいただきました。

お店の雰囲気が緩めなのでついつい落ち着いてしまいます。

一皿一皿のボリュームはそうでもないものの、最終的にはお腹いっぱい。四川料理ですが、全体的に辛さは抑えられ、素材の旨味を存分に引き出す料理との印象です。香辛料やらなんやら具体的に何が入っているのかはさっぱりわかりませんが、刺激が大変心地よく、とにかく美味しい!

最高峰の中華料理に大満足。お店に高級感はありませんが、スタッフの皆様含め、ゆるゆるとした雰囲気も好みでございました。 またお伺いいたします。ごちそうさまでした!

お立ち寄りの際はトリプルにも遊びに寄ってくださいませ。

やっぱりご飯に乗せたい麻婆豆腐です。